388.WORK1層の効用

新機能の部分ではありませんが
WORK1の便利な仕様について書きます。

DREAMCADには大きく分けて
MAIN層、SUB層と2つあります。
MAIN層は主に導通層です。
SUB層は非導通層で
シルクやレジスト、メタルマスク
寸法層など
配線接続とは関係ない層です。

WORK1層はSUB層に当たります。
WORK1層はガーバーで出力される層ではないので
自分はメモ的に使っています。
層が足りなければ
WORK2も使うといった具合です。

WORK1もWORK2も
ガーバー出力されない層という点では同じですが
WORK1だけに隠された?良い点があります。
それは
この層で描いたラインは表示されていなくとも
端点や線上への吸い込みができるという点です。

DREAMCADでは配線時に
線やVIAの自動吸い込みモードをオンにしておけば
線の端点、VIAの中心に自動的に吸い込んでくれます。
おそらく他のPCBCADも同じだと思います。

逆に吸い込んでほしくないときもあります。
(微妙な線の補強や形成など吸い込まれると困ったりします)
そんなときはOFFにしておいて

キーを入力することで任意で
吸い込むこともできます。
線に限って説明しますと

下図のとおり
線の端点に吸い込ませたいときは SPACEキー
線幅の中心、腹の部分は 無変換キーです。



これらが有効なのは
その線が書き込み層のときです。

たとえばSIZEU層にある寸法の先端に
部品を乗せたいような場合

MAIN層で部品移動コマンドで部品を掴み
その後SUB層に切り替え
SIZEU層を書き込み層にします。
そしてSIZEU層の寸法の先端にカーソルを近づけ
スペースを押して端点に吸い込ませます。
その位置に部品を乗せるといった作業となります。
MAIN層とSUB層をいったりきたりする
作業となります。
1,2個ならば何でもないですが
数が多いと このMAIN<=>SUBの往復が
結構わずらわしく感じます。

WORK1の層にその寸法図があれば
MAIN層とSUB層を切り替えする必要がありません。
MAIN層だけで吸い込みが可能です。
なので
DXF製図データがあれば
そのDXFデータをWORK1層にインポートしておくことで
必要な箇所に吸い込ませて配置など可能です。

付け加えて
WORK1の層を表示しなかったとしても
吸い込ませることも可能です。
ゆえにゴーストグリッドと自分は呼んでいます。

例を書きますと
過去の配線位置やパターンを一部参考にし
正確に描きたい場合。
どこかの層に過去のデータを下敷きに
しておくと必要なところはそれを参照して
正確に配置できます。

そんな時
DREAMから過去データをDXF出力します
その出力したDXFをWORK1に逆インポートします。

図形データがWORK1に入りますから
それが下敷きとなります。
WORK1は配線データの端点すべてが
グリッド吸い込みポイントのように扱えます
ただ、図を重ねると参考にしたい箇所と
そうでない箇所が混在し
視界の邪魔になる場合があります。

そうした時
WORK1層の表示をOFFしてみたりします。
下敷きは見えませんが
各線の端点が吸いこんでくれるため
隠れたグリッドのように扱えます。
なので
視界の妨げとならずに正確に配置しやすく
なります。
自称ゴーストグリッドと名づけた理由です。

そもそもWORK1層に吸い込むというのは
いつからそうなっているのだろうと
考えてみました。
記憶ではVer2のころに
BGAのような多ピン部品の
ピン間にスムーズに吸い込ませるために
各部品毎に発生できる
WORK1にマトリクス上のグリッドポイント
機能の提案があったと思います。
(調べたら203.自動発生グリッド記事でした)
なので
WORK1にはグリッドが反応するのは
そのころからだったのではないかと思います。
初期DREAMはUSBキーではなくパラレルキーなので
パソコンに挿せないので不明です。
もしかしたらWSS以前からそうだったりするかもしれませんが。。


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