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作者より64ビットIDE環境で新機能を
開発している経過報告がありました。
従来32ビットのDREAMは
一挙に64ビットに置き換えは出来ないので
64ビットで新機能、32ビットからの置き換え
32ビットは現行の改善という
並行して作業しているということです。
その64ビットのビュワー的な版を送付いただきました。
その中で
「はっ」と感動した機能がありました。
下図のように線間にカーソルを持っていくと
最短経路の距離をサーチして
距離を表示する機能です。
パターン幅とギャップ、項目はたった2つ、実にシンプルですが
その兼ね合いとなると、時として難しい問題になります。
このあたりは基板設計者は苦しんできていると思うので説明は省略します。。
絶妙な幅、ギャップを探り出すという点では
線間のギャップをリアルタイムで知ることが出来るというのは
大きいメリットがあります。
ギャップチェックといえば、どのCADにもDRCは装備されています
しかしDRCできるのは固定値がチェックできるのが一般的です。
最低その値が守られていればエラーにならないといった機能です。
実際の基板では、その固定値では不足する場合があります。
たとえば、A,B,Cの3本のパターンがあり
AとBは0.5mm
BとCも0.5mm
ところが
AとCは1mm といった事があります。
こうした個別の条件のルールを
DRCで確認することは難しいです。
可能にしようと思えばDRCの設定を増やし条件を入力することになりますが
それはオペレーターの設定のほうが大変になります。
図工で言えば、粘土細工は簡単に作れますが
それをマウスで3DCAD化するような手間といいますか。
粘土では出っ張りが目立てば少し削るとかいった作業はすぐ出来ますが
CADでそれを展開するには数値で入力することになります。
おおよそ、適当に、といった場合も値を決めないといけない点は
デジタルは苦手です。
今回の機能は
たとえば、そのおおよそ5mm以上ギャップをとり
描いたものが
毎回寸法線を使ったり、グリッドを数えるといった作業をしなくても
カーソルを持っていくだけでサーチしてくれるといった
デジタルスキャナーのような機能になりえると思いました。
機能としても「はっ」としたのですが
個人的にはプログラムの技術に感動しました。
同じように動作をするものを、作りなさいと言われたとしたら
何年かかっても作れる気がしない機能だと思ったからです。
動作をとしては
まずカーソルがある座標に
一番近いラインやパッドを検索する。
そのライン中の一番距離が短いポイント見つけ出し
距離を表示します。
ラインの本数が10本程度なら
10本の座標を検索し
一番近くなるラインを見つけ出し
数学の公式を割り当てれば
不可能ではないような気がします。
問題は線の本数が10000本だったらどうなるか?です。
もし全件検索していたとしたら
10本と比べれば1000倍の時間がかかります。
カーソルを動かすたび
1000倍時間がかかったとしたら
カーソルを動かす度計算するため
カクカクして実用にはなりません。
CPUを高速化することで
埋めることができれば実用になります。
でも、この機能はCPUがi3の一般的なパソコンで
リアルタイムで動いています。
以前作者がDREAMを開発するときに
このデータベースだけのために1年かけたと
聞いたことを思い出しました。
データベースを考える1年は
何も結果が出ないです。
1年後、出ないかもしれません。
研究で言えば基礎研究のような地味な部分です。
その基礎研究とCAD機能両方出来た人が
作れる機能だと思うからです。
放射状に伸びるサーチラインから
ラインやパッドに反応し
最短方向を探索していく様子は
動作の考えながら見ていくと
より味わい深く感じます。
現機能は64ビットのIDEで作成された機能ですが
こちらは現行の32ビットのDREAMにも搭載する予定と
作者より連絡がありました。
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