397.15年シリーズ5、テキストデータ
DREAMCAD保存形式は
バイナリ、テキストどちらの形式でも可能ですが
デフォルトはテキストデータ形式です。
通常はテキストデータで保存しています。
DREAM Ver1の頃はビジネス版、プロ版の2種類
がありました。
最初このビジネス版を購入しました。
容量制限と保存がバイナリ保存という制限があった版です。
そのあとプロ版に移行しました。
それからは自動的にテキスト保存が続いています。
タイトル、15年間シリーズ5、テキストデータです。
CADのデータを
メーカーに見てもらったという事が
1度もなかった事実です。
このテキストデータの恩恵が大きいです。
CADで2mmのパターン幅で10mmの長さの線を描く。
テキストデータならば
2mm幅で10mmのパターンを描いたと、書式は違うけれど表示されます。
バイナリデータは表示されません。
CADの信頼性自体は、
バイナリでもテキストでも同じです。
テキストならば、Win標準のメモ帳でも見ることが出来ます。
不測の事があった場合、この目で実値を確認できます。
絶対か大丈夫か? はい
責任はあなただよ。 えっ じゃなくて はい
と答えるためには
なにより自分が、自信を持てる事です。
メモ帳で書かれあることは誰もが見れます。
それを自分の目で確認することができるなら
はい、と答えられる根拠にもなります。
基板設計者は、このテキストファイルを使って
加工することは多いです。
たとえばネットリスト
ネットリストもテキストファイルです。
ネット変換ソフトなどで変換したとしてもそのまま使用できない
場合もあります。
ピン番の桁、禁止文字等、個々のCADによって細かい制限事項があります。
その部分を基板設計者がエディタで変更します。
ネットリストのフォーマットの種類は
回路図CADの種類だけあります。
それぞれ互換はありません。
知らないフォーマットのネットリストもあります。
ネットリストは、CADに必要なだけではなく
基板設計者、回路設計者も接続確認用にも使います。
そのため、知らないネットリストだとしても
回路図と見比べると
ほぼ関係が理解できるようにリスト化されていることが多いです。
フォーマットの詳細がわからなかったとしても
接続先は理解することが出来ます。
解釈できれば、細かい書式はエディタで変換し
各種CAD用のネットに変換することもできます。
そもそもネットが無い時は
回路図を見てネットをテキストエディタで
手入力します、普段でもテキスト加工することは
多い仕事です。
DREAMのデータベースは
ネットリストよりは複雑です。
でもパターンVIAなどの大きさや座標は
素直に確認できる内容です。
データベースIN,OUT機能が装備されているCADもあります。
主な用途は、他CADとの互換のために使われます。
それと同じようなデータに思いますが、違うポイントがあります。
仕様に沿って変換してデータ出力しているという点です。
元データがあり、加工し出力している、2次加工データです。
前後のデータを比べれば
配線データの差異はわかりますが
オペレーションの前後の違いはわかるものではありません。
DREAMのデータはそれ自体が直接のデータです。
想定されない事が起きた時に
ログをたどるように点検し
問題解決に役立てる事ができます。
と言っても毎回そのような緻密な事をしている
わけではありません。
大体UNDOかネットをインしなおすことで
解決できることが多いです。
変則的な使い方をしたとき時、
おかしくなることがあります。
たとえば、CADデータの切り貼りや
基板ものごと部品化したりとかです。
テキストデータで言えば
行の切り貼りと同じ様なことです。
例えですが、あるプログラムでは
(で始まり)で終わる定義を
途中で切り取り、貼り付けた場合
どちらかの括弧の数が合わなければ
構文エラーとなります。
そういった類が何度かありました。
DREAMの場合おおまかに言えば
LIS(部品の始まり)−LIE(部品の終わり)の関係です。
#ENDは大きな定義の終わりとかです。
この位置関係に注意したらほぼ対処できるといった
事が多かったです。
もう一つはデータの保存のメリットです。
ソフトのデータは固有です。
バイナリも、テキストも同じです。
ソフトはOS、ハードの環境もそろって動作します。
それを考えると
100年後、今ソフトが保存されていたとしても
ほとんどは使えないでしょう。
30年前のCADソフトだったら
MSDOS、そのマシンが無いと動作させることが出来ないからです。
復元できる可能性があるのはテキストデータと思います。
トラ技を不定期ですが読む時があります。
時折、オープンソースのPCBCAD,KICADの記事が掲載されています。
回路図、基板、ガーバーなど統合されたソフトです。
回路図を入力し、部品とネット紐つけをセットして、基板設計に移るという
一貫したソフトです。
プロジェクトとして進める人には、とても良いCADに思いました。
単体CADのように
部品を適当においてネットだけ読むとかいった使用方法は
できるのか、本誌の説明を読んでも分かりませんでした。
回路図CADとリンクすることにメリットおく趣旨のようです。
このCADも、テキストデータでした。
データフォーマットも公開されていました。
DREAMのデータがKICADで読めるのか
プログラムを作って試してみたことがありました。
ソフトは4年ほど前に作ったものですが
いつものDREAMのサンプルデータを読み
変換してみました。
ver4.01で読んでみたところ開くことができました。
DREAMのサンプル
KICADで読み込んだ図
KICAD 拡大図 クリックするとハイライトしました
KICAD 部品エディット図
100年後でも
電子部品があるかぎり、基板もあると思います。
未来の基板も興味がありますが
PCBCADもどんな進化をしているのでしょう。
新しい年号がきまりました。
100年後、復元してくれる事に期待して
データに平成、令和と入れておきました。
話はそれましたが
100年後とはおおげさでしたが
たとえば部品が廃品となり代替品に
基板を変更したいといった場合も
あります。
CADデータを保存してあったとしても
期間が経っていると
ソフトに対応する、OS、マシンのほうが
使えなくなっているとしたら変更できません。
DREAMCADのデータならば
あきらめることはありません。
データベースとして保存しておかなくても
もともとがテキストデータです。
本家本元はもちろん
その時代にあるCADで
対応がとれる可能性もあります。
今年はDREAMCADver4にあたる
GenmaiCADのリリース予定です。
データは15年前でも読めます。
評価版も出る予定ですので
リリース次第、ダウンロードできるように
致します。
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