208.実ラインと枠データ
DREAMはFILL(ベタ部)もすべて
線のかたまりで表示しています。
FILLが何百もあるようなデータの場合
その線の量も多くなり処理が重くなります。
処理を軽くする方策としては
フィル枠だけの座標をデータとしてもち
最終的に出力時 線のかたまりとしてガーバー出力するという
方式も考えられます。
たとえば四角いベタだとすると
ガーバーのように1本1本塗りつぶしていたとすると
その本数分のデータを持つことになりデータは多くなりますが
枠だけにすると4点間だけです。
データサイズは大幅に削減されるメリットが有ります。
その枠をガーバーに変換する箇所が万が一違っていたら
大変です。
今下記に説明する例は
昔DOSの頃使用していた枠データ表示方式のCADシステムで
モニター画像とガーバー画像の相違があり
不良基板となった例です。
問題の原因は
ガーバーの線には必ず0.1mmでも1mmでも
必ず幅がありますそれが問題です下記に説明します。
注意 DREAMで作図しているだけです。
DREAMは実データ表示なので下図説明のようなことは無いので
ご安心を。
下図のように
VIAに3角形のベタを入れることにします。
実際ベタになる箇所をハッチング入れてみました。
CAD画面ではVIAとそのベタがつながっています。
ガーバー出力するとします。
そのときに前述のガーバーには太さがある事が問題となります。
太いラインでガーバー変換されたとしたら
どうなるでしょう。
頂点部分はその幅よりも細いため入ることができません。
その結果このVIAと3角形のFILLは
CAD図では接続されていたのに
ガーバーでは未接続となります。
先端部分は虚像ということになります。
本来そういうベタをした場合は
下図のように描画されるべきです。
もう一つの例
円のベタの場合
VIAとVIAの間に入っているラインが
CAD画面であります。
輪郭からラインの幅分オフセットしたラインを
発生すると
CAD画面では細い箇所にも幅のある1本円ラインがはいるため
CAD画面より太いライン描画となる。(それがかなり太ければショートする)
そういう経験から考えると
DREAMのようにガーバー=CAD画面のほうが
データは重くなりますが確実だと思います。
見た目にも実像が現れるわけで安心というのもありますが
DRCにおいても描画されたデータを元にチェックするため
間違いが起きにくいと思います。
枠データの場合はその枠の中のVIAやラインのギャップチェックも
上記様なガーバーの線をシュミレーションして計算しないといけません。
実データか枠データかという事に関して
今のところ安全性を優先して実データのほうがいいと思います。
配線を楽にする機能追加とちがい
ガーバー部分は信頼性の根幹に関わる箇所なので
実績の方を優先した方がいいというのが一番の理由です。
速さについては 今のマルチコア対応や
そうでなくても CPUの速度は例年と同様ということは
まず無いでしょう。
技術の進化に頼った方がいいかも知れません。
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