189.半自動
半自動について
オペレータがCAD操作してその後ろに
あーだこーだとうるさく言うパターン設計者という
感じになったらいいと思っていました。
背後設計者「このパターンを上にもっていって
このICの手前で右に回り折り返してこのコネクタにつないでくれ」
とおおざっぱな指示をだすと
オペレータは理解し状況に応じパターンをトレースしてくれます。
しかし機械だったとしたら
そういうあいまいな指示は機械では理解できません。
上というのはどのあたりか?
またどのICの手前か?
やたらと細かく問いわせがくるでしょう。
「毎回聞かれるんじゃ自分がやるわ。」 となってしまう。
すべてオートルーターでルートさせると
思ったようにルーティングされないし
かといって今の様な1本のルートでも
緻密な配線条件を入力していたのでは
いまのように効率も悪い。
オートルーターは開発側は難しい。
必要な条件が無いところからルーティングするから。
カーナビを例にすれば
目的地をセットすると
なぜか一般的に通る道でなく細い道を
案内し出す事があります。
これは 最短という情報だけで計算した結果のため
そうなると思います。
現実は距離は近いですが
道が細いため一時停止箇所が多かったりカーブで
減速が必要になったりと
最短距離が最短時間とならない場合があります。
完成されたカーナビを作るには
そうした一時停止時間ロスやコーナーの減速量まで
考慮した「最短時間で一般道」というメニューを
作り上げる必要があり条件項目がまた増えます。
まだまだCPUに負荷がかかりそうです。
カーナビルートの話はこの辺で終わります。
そうした全自動のデメリット解消には必要情報の解消が
あるため実現は難しいと思います。
現状は
いかに設計者が思ったルートを現状より楽に
に配線してくれる半自動の方が結果と効率がよいのだと
思います。
自分の思う半自動の理想はというと。
ラッツをつかんだら
スタート
先ほどの指示「このパターンを上にもっていって」
の部分はカーソルをルーティングしたい位置に持っていくと
そこまでのルートラインが発生します。
両サイドに沿わせるラインがあるならば上に上げる時に
どちらかに寄らせると寄った側からルートされるという
感じ。
残りの「ICの手前で右に折り返してコネクターにつないでくれ」
は
右クリックなどで面を変えTHを打ち
右のコネクター側にカーソルを持っていくと
同様にルートラインが発生する。
途中のルーティングで気に入らない部分があれば
決定する前にそのあたりにカーソルを持っていき
自分でクリックし一旦そこまでのラインを決定し
残りの地点にカーソルを移動しルーティングしていくという流れ
今のアシストラインにオートルート機能
を追加した感じといいますか。
人間は概要ルートを与え 詳細(ギャップ等)は機械に任せる。
あくまで設計者のイメージしたラインの具現化を
アシストしてくれるような機能を半自動とおもっています。
今作者から何度もテスト版がとどいています。
最近になり 上記に近い半自動が可能になってきました。
20年考えてきたルーティングの発想を
考え方自体を変えたそうです。
しくみはわからないまま試用してみた感想
カーソルの位置によってルートラインが変化します。
◎アシストラインのようにギャップを保ちルーティング
◎直線的にルーティング45度配線
とカーソル位置に対して最適な配線案が変化する点。
よくパターンは隣のラインに沿ってという場合が多いです
そのときアシストラインは有効です。
しかし 単純に沿っているだけだとバスラインなど
隣のラインが押しのけ配線のような段々になっていたとしたら
ルーティングラインも段々になってしまいます。
その時にカーソル位置により直線にするか沿って配線するか
ルートラインが変化します。
その点が良いと思いました。
ムダに折れ曲がったパターンを後で手直しする手間も無く
人間の思うようなパターンが出てくるという感覚でした。
今までは無駄なラインをいかに修正が楽にできるかを再重要に
思っておりました。
その理由は修正というのは倍手間がかかります。
タイヤ組み替えと同じで
新しいタイヤをホィールにつける場合
古いタイヤがついているとそれをはずす分手間が増えます。
タイヤは見た目で新しいタイヤがつくので誰が見てもわかるのですが
パターン設計は0.05移動しても
見た目は変わりませんが 手間は10mm移動しても
手間は同じです。
明確なルートが見えている場合は修正の必要のない
ラインが1度で発生できることがその手間を極力減らす
カギだと思っています。
作者より探索時間短縮をしていないので
時間がかかりますと書かれていました。
確かに実際使ってみると探索時間がかかっていました。
この探索を高速化することで十分実用になると思いました。
はやく実際に使いたいというのが感想です。
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